彫刻学科に入学する時に持っていた、期待とプライドはあっけなくこぼれ落ちていき、わたしに残ったのは「良い彫刻とは何だろう」と言う疑問だった。大学4年生の1年間はその疑問と向き合いながら、大好きなブロンズを使い、素直な作品をつくることにした。そうしていると時折、答えが見えてくる時がある。
広くて、大きな機械のある工房にひとり立つ。「なんでも自由に、やってごらん」と背中を押された気持ちになる。よし、今日も創ろう。
立体物をつくることが好きで彫刻学科に進みました。大学から彫刻を始めた私は、美術に対する知識も少なく、最初は戸惑うこともありました。しかし、教授に積極的に話を聞くことで、少しずつ理解を深めていきました。武蔵美では、私立ならではの充実した環境の中で、公立学校ではできないブロンズやデジタルなど幅広い表現を学ぶことができます。また、工房がとても広く、新しい経験に挑戦できる環境が整っており、そうした挑戦を教授が後押ししてくれる点も大きな魅力です。さらに、教授陣も個性豊かで、それぞれが多様な分野で活躍しています。
私にとって彫刻学科は、とても使い心地の良い場所です。鉄工房には自分の作りたいものを再現できる機械や環境が整っており、とても充実した制作を行う事ができます。
ものを作るのが好きで武蔵野美術大学に入学しましたが、一つ一つの課題をこなしていくと、ただものを作るという事以上に意味を考えさせられ、それ自体がどんどん複雑化していきました。それは自分にとっては苦しいものでしたが、ただその過程は自分を知るということの始まりなのだと気づき制作の幅が広がっていきました。